一覧に戻る

今日の価格競争【ナッシュ均衡】

2017/06/12

ナッシュ均衡とは他の人の戦略を与えられた場合、自分の戦略を変更することによってより高い利得を得ることが誰もできない戦略の組み合わせの事です。

 

はい、意味わかりませんよね。

私自身もこれを理解するのに何度も頭を抱えました。

 

分かり易いのが囚人のジレンマです。

 

A君とB君がとある犯罪を働きました。

警察は2人が犯人だと分かっていますが、別々の部屋で取り調べ、自白させようと司法取引を持ちかけました。

 

 

2人共が最後まで自白しなければ2人共懲役5

●どちらかが自白した場合、自白した方は釈放、自白しなかった方は懲役20

2人共が自白した場合2人共懲役10

 

この状況で2人が起こす行動は、自白しないか裏切って自白するかです。

 

お互い裏切りあって自白して懲役10年になるよりお互い自白しないで懲役5年の方が得です。

しかし、自分の利益のみを考えると「お互いに裏切りあって自白する」を選択するのです。

 

相手が「自白しない」を選択した場合、自分も「自白しない」で懲役5年、「自白する」で釈放。この場合「自白する」を選択して釈放が得となります。

 

相手が「自白する」を選択した場合、自分も「自白する」で懲役10年、「自白しない」で懲役20年。この場合「自白する」を選択して懲役10年の方が得となります。

 

つまり、相手が「自白する」「自白しない」どちらを選択しようとも裏切って「自白する」を選択する事になるのです。

 

これが囚人のジレンマです。

 

 

自分の戦略(裏切って「自白する」)を変更(「自白しない」)することによってより高い利得を得ることが誰もできない戦略の組み合わせと言えますね。

 

 

 

この方程式が当てはまるのが価格競争です。

A社が商品価格を下げたのでB社はさらに下げる。

C社がB社よりもさらに下げる。

 

この価格の下げ合いにより結局みんな損をしてしまう。

今日の価格競争のゴール地点が容易に想像できますね。

 

そうなってしまわない様に価格競争を仕掛ける際にはこの囚人のジレンマに陥らないようにしっかりと検討をする必要があります。

フリーダイヤル 06-4309-6418

電話受付:平日 9:00~17:30